ドローン国家資格(無人航空機操縦士)取得のメリットは
- 一等資格保有者は、これまで認められていなかったレベル4飛行(有人地帯での補助者なし目視外飛行)が可能になる
- 二等以上の資格保有者は、DID地区上空/人・物との距離30m未満/目視外飛行/夜間飛行 について、これまで必要であった飛行ごとの許可・承認が不要になる(ただし条件あり。記事内で後述します)
- これまで通り許可・承認を得る場合の操縦技能証明となる(民間資格は技能証明としての役割を2025年に終える)
- レベル3.5飛行では立入管理措置(補助者・看板等の設置や道路横断前の一時停止)が不要になる
- 社会的信用が得られる
字ばっかりで分からない!
結局メリットあるの?国家資格は取った方がいいの?
ドローン国家資格の取得メリットがあるかどうかは、人によって違います!
順番に解説していくので見ていきましょう!
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ドローン国家資格とは?
ドローンの国家資格は正式には「無人航空機操縦者技能証明」といい、これを取得した人を「一等無人航空機操縦士」または「二等無人航空機操縦士」と呼びます。
日本では以前まで、多くのドローン操縦技能に関する民間資格が存在していましたが、2022年12月5日より国家資格である「無人航空機の操縦者技能証明制度」が開始されました。
▼ドローン国家資格概要
- 2022年12月5日から制度開始
- 一等・二等の二等級がある
- 一等・二等ともに有効期間は3年間(3年ごとに更新)
- 対象年齢は16歳以上
- 国の登録を受けた登録講習機関の講習を修了した場合は実地試験が免除される
- 従来の民間資格を取得するより難易度が高い
- 従来の民間資格よりもドローンの操縦技能に関する社会的信用が高い
- 取得のためには学科試験+実地試験+身体検査の3種類に合格する必要がある
開始から2年が経過しようとしていますが、制度は複雑で分かりにくく、当校も毎日のように制度に対するご質問のお問い合わせをいただきます。
よく勘違いされますが、国家資格を有していなくとも、飛行場所や飛行方法によっては従来どおり許可・承認を得たうえで飛行させることができます。
そのため、ドローンを飛行させるすべての人が今すぐ国家資格を取得せねばならないというわけではありません。
最後まで読んでいただくと、国家資格を取得すべきなのはどんな人なのかが分かります!
国家資格取得までの手続き・流れについて詳細は以下の記事にまとめています。
ドローンの国家資格制度が開始された背景
▼ドローンの国家資格化がはじまるまでの経緯
- 2015年11月:安倍元首相が「ドローン配送を目指す」旨の発言
- 2017年:空の産業革命に向けたロードマップが発表され、その中で2020年代に「操縦者や運行管理者の資格制度」の記載がある(ドローン操縦士の国家資格化が想定される)
- 2022年12月5日:ドローン国家資格制度開始
▼空の産業革命に向けたロードマップ2018
1.労働力不足を解決するための新しい産業の創出
働き方改革関連法の施行により、2024年4月1日からはトラックドライバーの年間時間外労働に制限がかかることになりました。
これによりドライバーの労働力が不足し、物流業界全体に影響が出るという「2024年問題」が生じています。
ドライバー不足を補い効率を上げるため、ドローンを用いた荷物配送の導入が検討されています。
国を挙げてドローンを活用していくには法律の整備や一定の知識・技能基準を設けることが急務であり、ドローン国家資格制度の制定の背景のひとつにはこういった背景があります。
新しい物流の形として、ドローンが社会で活用されていく日が近付いてきてるんだよ!
よく言われている「レベル4の実現」には、法律を変える必要があったわけですね。
レベル4とは
有人地帯における(補助者なし)目視外飛行のこと。
2022年12月5日の法改正まで、レベル4の飛行形態はできない法律になっていました
2.国交省の作業工数を削減する
ドローンの飛行を許可するための申請件数は年々増加しており、この承認業務を担っている国土交通省の業務負担は多大なものになっています。
そこで、この承認作業の負担を軽くするため、一定の基準を満たした操縦者に対しては申請不要で飛行を認めるようにしよう、という狙いがあったのも国家資格制度が整備された理由のひとつです。
申請なしでドローンを飛ばせるようになるの?
一定の条件(後述)はあるものの、国家資格保有者には申請不要で飛行できるエリア・飛行方法が認められているよ!
申請なしでドローンを飛行させるからには、操縦者のスキルをきちんと国が管理する必要がありますよね。よく分からないスキルの人にそんな危険な権利は与えられません。
これまで操縦者の操縦技能を証明するために民間資格が活用されてきましたが、各民間資格の基準は管理団体によってまちまちでした。
その基準を統一させることにより、申請不要で飛行できる権利を与え、国は作業負担を減らしたい…そんな狙いもあったようです。
3.知識や技能が不十分な操縦者を排除する
動画投稿サイトにアップされた美しい空撮動画や、催し物の上空で撮影されたPR動画。
それらを見ていると、「おやおや…?違法な飛行方法だな」と思うものが溢れています。
数が多すぎて国も1つ1つチェックできていないだけで、知識のある人が見たら明らかにアウト!見つかったら罰則あり案件!という動画がたくさん投稿されています。
投稿者の多くは法律違反の認識はないものと思われます。
当校にも様々なお客様より空撮のご依頼をいただきますが、「その方法では撮影できません」とお断りせざるを得ないようなご依頼もちらほらあります。
「それでも去年は、○○というドローン業者さんにこの方法で撮ってもらったんです」と言われることもありますが、「ドローン業者」「撮影のプロ」と名乗っていても法律をきちんと理解できていない、必要な資格や飛行許可も持っていない方は残念ながら多くいらっしゃるのです。
これからドローンによる物流や建設現場・農業での活用など、国を挙げてドローンを活用していきたい日本にとって、正しい知識や技能を持たない操縦者が自由にドローンを飛ばせる状態が続くということはできるだけ避けたいのです。
現状「国家資格を持っていないとドローンを飛ばせなくなる」わけではなく、これまでどおり飛行許可・承認を得れば国家資格を持っていない人もドローンを飛ばせる状態ではありますが、国は
- 国家資格保有者の飛行申請を簡略化・一部申請不要にするなど優遇措置を講じている
- 2022年6月まで200g未満のドローン飛行では申請不要としていたが、100g以上から申請を必要とする
- 2022年6月から100g 以上のすべてのドローンに機体登録を義務化
とするなど、正しい知識や技能を持たない人はドローンを自由に飛ばしにくい社会の実現に向けて、着実に歩みをすすめていると言えるでしょう。
国はドローンを排除したいわけではない(むしろ活用していきたい)
あくまでも正しい知識や技能を持たずにドローンを飛ばす人を排除したい
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ドローン国家資格 一等と二等の違いとは
ではドローン国家資格の「一等」と「二等」では何が違うのでしょうか。ここでは「それぞれの等級でできること」と「難易度」に分けて解説していきます。
ドローン国家資格|一等と二等で【できること】の違い
まず大きく違うのが、飛行形態です。
この国家資格制度が開始するまでは、いわゆる「レベル4飛行」(有人地帯における補助者なしでの目視外飛行)は法律上禁止されていました。
しかし国家資格制度開始に伴い、一等保有者にはレベル4飛行が認められる(申請は必要)ようになりました。
ドローンの飛行形態については4つのレベル分けがなされています。
- レベル1:目視内での手動操縦飛行
- レベル2:目視内での自王/自立飛行
- レベル3:無人地帯における(補助者なし)目視外飛行
- レベル4:有人地帯における(補助者なし)目視外飛行
▶カテゴリーとレベルの違いとは?(準備中)
レべル3飛行までは改正前の航空法(国家資格制度開始前)でも飛行が可能でしたが、レベル4「有人地帯における(補助者なし)目視外飛行」に関しては2022年12月まで飛行が認められていませんでした。
2022年12月5日に施行された改正航空法により、一等無人航空機操縦士(ドローン国家資格一等保有者)は、これまで認められていなかったレベル4での飛行が可能になったのです。
つまり、一等資格と二等資格の【できること】の違いとはレベル4飛行(有人地帯での目視外飛行)が「できる」か「できないか」という点です。
一等資格:レベル4飛行ができる
二等資格:レベル4飛行はできない
ただし、飛行申請を簡略化・一部申請不要にするなどの優遇措置は二等であっても同様に受けられます。
ドローン国家資格|一等と二等の【難易度】の違い
一等と二等では、資格を取得するまでの難易度、つまり学科試験や実地試験の難易度も違います。(もちろん一等の方が難易度が高くなります)
等級ごとの合格率は公表されていませんが、試験内容の違いを簡単にお伝えすると以下のとおりです。
一等の学科試験では、中学校レベルの数学について完全に忘れてしまったという方は、再度対策が必要です。
また、実地試験についても一等は有人地帯における目視外飛行を認められる技量が必要ですから、現役のパイロットでも難しいと感じるレベルです。
参考
二等サンプル問題(国土交通省)
一等サンプル問題(国土交通省)
ドローン国家資格と民間資格との違い
これまで操縦技能の証明としての役割を担ってきた、JUIDAやDPAなどの民間団体が管理する「民間資格」と「国家資格」の違いは何でしょうか。
レベル4飛行ができるのは国家資格の一等保有者だけ、ということは分かったけど…
国家資格の二等と民間資格では何が違うの?
以前に取った民間資格は無効になってしまうの?
民間資格と国家資格はしばらく共存する形になります!
ただし、民間資格を飛行申請時の操縦技能を証明するエビデンスとして使用できるのは、2024年12月4日までとなりますので注意が必要です。
「国家資格は一等であればレベル4飛行ができるかどうかという点で大きな違いがあるものの、二等なら民間資格と変わらない」という声がありますが、実際には二等国家資格と民間資格の間にも大きな違いがあります。
二等資格でも条件付きで以下の許可・承認が不要になるほか、申請時に操縦者の技能を証明するためのエビデンスとして使用することができます。(民間資格をこれに使用できるのは2025年12月4日までです)
- DID地区上空
- 目視外飛行
- 夜間飛行
- 人、物との距離30m未満
民間資格も現在は申請時の操縦者技能を証明するために使用できますが、その効力は2025年12月4日に失われることがすでに発表されています。
国交省は現在、年間7万件以上の飛行許可承認の業務負担が大きく、なんとかしてこれを軽減したい考えがありますから、将来的に国家資格保有者以外は飛行できなくなる等の制度変更の可能性も十分考えられます。(現時点では未定)
ドローンに関する国家資格と民間資格の違い
国家資格 | 民間資格 | |
---|---|---|
正式名称 | 無人航空機操縦士 一等/二等 | 管理団体によって異なる 管理団体数:80団体以上 |
取得難易度 | 高い | 比較的易しい |
社会的信用 | 高い | 国家資格には劣る |
技能証明内容の統一性 | 国の基準に統一 | 団体によって異なり統一された基準がない |
レベル4飛行 | 一等で可能 | 不可 |
飛行申請 | 操縦者の技能証明として使用可 条件つきで申請不要 ※立入管理措置、認証機体 | 2025年12月4日までは操縦者の技能証明として使用可 (それ以降は無効) |
国家資格制度はまだ開始してから日が浅いこともあり、現在は民間資格と共存する移行期間ともいえます。
民間資格保有者が、今すぐ国家資格を取得しないとドローンを飛ばせなくなるという差し迫った状況ではありません。
しかしながらドローンの操縦未経験者の方で、これからドローンに関する資格を何か取得しようと考える方は、国家資格を取得すべきでしょう。
民間資格を取得しても飛行申請時にエビデンスとして使えるのは2025年までだからね!
ドローン国家資格を取得するメリット
ドローン国家資格を取得するメリットを挙げると以下のとおりです。
- レベル4(有人地帯における目視外飛行)が可能 ※一等
- DID地区上空、人・物との距離30m未満、目視外飛行、夜間飛行において条件下(※1)では許可・承認不要で飛行可能
- 2025年12月以降も飛行申請時の操縦者技能証明として有効(民間資格は無効となる)
- レベル3.5飛行においては立入管理措置不要(※2)で飛行可能
- 社会的信用が高い
※1:立入管理措置、対象となる機体が国交省の機体認証を受けていること
※2:保険に加入していること、空撮可能な機体であること
取得する際の難易度は民間資格より高くなりますが、これから初めてドローンの操縦を学ぶ方には国家資格の取得メリットが高くなります。
どんな人がドローン国家資格を取得している?
制度が開始してまだ間もないドローン国家資格ですが、どんな人が取得する傾向にあるのでしょうか?
弊社の国家資格コースを修了された方の状況や、取得メリットと照らし合わせて以下に当てはまる方は国家資格の取得がおすすめです。
- これから初めてドローンについて学ぶ人(民間資格等を持っていない初学者である)
- 今後定期的にドローンを飛行させる予定がある人(飛行申請が必要)
- 業務でドローンの操縦を行う人
- レベル4飛行(有人地帯における目視外飛行)も視野に入れている人(※一等が必須)
また、ドローン国家資格を取得するメリットをまとめると以下のとおり。
ドローン国家資格を取得するメリット
- レベル4(有人地帯における目視外飛行)が可能 ※一等
- DID地区上空、人・物との距離30m未満、目視外飛行、夜間飛行において条件下(※1)では許可・承認不要で飛行可能
- 2025年12月以降も飛行申請時の操縦者技能証明として有効(民間資格は無効となる)
- レベル3.5飛行においては立入管理措置不要(※2)で飛行可能
- 社会的信用が高い
まとめ|必要に応じてドローン国家資格を取得しよう!
この記事では、2022年12月5日より開始したドローン国家資格(無人航空機操縦操縦者技能証明)の取得メリットについて解説しました。
特定飛行を行う際は国土交通省への飛行許可申請が必要となりますが、現時点ですべての申請者に国家資格が必須というわけではありません。
ご自身にとって国家資格が必要か、取得するメリットがありそうかを見極めましょう。
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